漁業+観光 (地元商品の消費単価を上げる提案をしました)


お客様の数を1.2倍、1.3倍にするのも大事ですが、同じお客様の数でも単価を上げることができれば売り上げは上がります。

単価を上げる方法はいくつかあると思いますが、どの状況においても【ただ値を上げても】絶対上手くいきません。お客様が【出してもいい】と思わなければいけません。

1000人の消費者をランダムに半分に分けて、ストーリーを語ったものと、商品名だけのものに対して幾らまで払えるかと聞いた実験では、ちゃんとストーリーを話したほうは、7.7%高く払ってもいいという実験結果が出ています。

農業マーケティングの教科書より引用
農業マーケティングの教科書より引用

伊東市はいろいろな昔からの食べ物とか文化に根づいたものがあります。

また、昨今の観光客は豪華なものよりも、そういった地方に根付いたものが食べたいという欲求が多くなってきています。

「伊東温泉観光客実態調査報告書」の「伊東市が力を入れるべき」項目で、「食事・地元グルメの充実」は、この5年間ずっと2位にいます。要するに、不満の解消が一切できていないという解釈もできます。

昔からある食文化をちゃんと伝えてさえいけば、個々のお店が単価を上げやすくなる状況になり、かつ、お客様の不満も解消できます。

今まで伊東市というと大室山や城ヶ崎という景色を語ることが多かったのですが、民間の下支えをするのが官の役割なので、少しでも単価を上げやすくするお手伝いをするべく

食文化をしっかり発信していくことを提案しました。

飲食店、小売店(お土産)の価値を上げるのに役立つ

■ぐり茶
ぐり茶は伊豆地方の特産で、正式名称は玉緑茶と言い、通常の煎茶の仕上げ工程の一部を独特な方法に置き換え、仕上げたお茶の事です。その製法ゆえ仕上がったお茶の形は湾曲し、ぐり模様のようになることから通称として”ぐり茶”と呼ばれています。
この製法で作られたお茶の特徴として、 苦み、渋みが少なくなり、コクが増します。
このぐり茶、九州地方の一部で見られるものの、伊豆以外ではほとんど入手困難なのでぜひこの機会にお試しください。

漁師、宿泊施設、飲食店の価値を上げるのに役立つ

■金目の煮付け(タレかけご飯、骨湯)
伊豆といえば金目の煮付けです。
しかしながら、金目の身も美味しいのですが、ちょっとお行儀が悪いのですが、そのタレをご飯にかけて食べるのが地元の人間の食べ方です。
そしてさらに『骨湯』と言って、残った骨をタレと一緒にお椀にいれてお湯でわって呑みます。
それでも余ったタレはタッパーにいれて保存しておきます。そうするとにこごり状態になるので、それを次の日に熱々のご飯に載せて食べます。

■アジのタタキとまご茶漬け
アジのタタキは伊豆が発祥といわれています。
伊豆では基本的に生姜で食べます。なので、刺身の盛り合わせが提供されるさいに小皿が二つ出されることがます。
一つは生姜で、一つはわさびでの意味です。
そして、そのアジのタタキをあつあつご飯にのせて、出汁をかけたものを『まご茶漬け』といいます。
「マゴマゴするな!」が名前の由来といわれるほど、魚が煮えたら死ぬほどまずいです。提供されたらおしゃべりを一切止めてすぐ食べないといけません。

■イカの口(カラスとトンビ)
伊豆に来たら食べてもらいたいものの一つ。
こりこりしていて、噛むとじゅわっ、、、、日本酒にとてもあいます。
軟骨をぬいたものと抜いていないものがあり、軟骨のその形状から「カラスとトンビ」とも呼ばれます。
伊豆のお父さんたちは、かつてはこれをつまみにお酒をのんでました。
宴会の後には軟骨が山積みになっていました。

■『ジンタ(豆アジ)』の唐揚げ
サイズが2~5cmと小さいのでほぼ都会には流通しないアジです。
ただ唐揚げ粉をつけて揚げるだけなので、いわゆる、家庭料理、漁師料理の類で、昔から伊豆の生活に根付いた料理です。
伊豆でも初夏から夏にかけての時期にしか食べられません!
骨まで柔らかく、頭から丸ごと食べると、魚のうまみが凝縮された味が口いっぱいに広がります。特にビールとの相性は最高です!
一手間かけて南蛮漬けにする場合もあります。

■しったか
地元の人間はさざえより珍重しています。
肝の部分も苦みが少ないです。昔は安かったので宴会といえば必ずと言っていいほど出てきましたが、今はサザエより高いので中々でてきません

■そぼろ(箱寿司)
流通が今のように発達していない昭和の30年とか40年ごろ、食べ切れない魚をよく主婦たちはそぼろにしていました。
どの魚でもつくるのですが、やはりその土地ならではというのがあり、宇佐美や伊東は『鯖』のおぼろ、伊豆高原(地元名は八幡野【やはたの】)そこではヤッパタという深海魚が主でした。
今ではほとんど作られる風習も無くなりましたが、街中のお祭りの時はそれが箱寿司になったりします。
っくりするほどおいしいものでは無いですが、伊豆の人間にとってはソウルフードです。

■まんぼう
まず都会では流通しません。
なぜなら、何時間かすると水になってしまうからです。
味は淡泊なのでキモにあえて食べます。

■青とうタタキ
青唐辛子がある時期だけしかできない漁師飯の一つ。
魚と青唐辛子を一緒に叩きます。
ぴりっと辛く、醤油の塩気と相まってお酒が進みます。
どんな魚でもやりますが、伊豆ではソウダガツオやアジなどが多いです。

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